Noels Tagebuch

日々のつぶやきと読書記録、たまに旅行記

言葉のあれこれ

雨。半日仕事。

 

学会発表で気になることパート2

 

「施行」

 

これをどう読むか。

 

間違いなく「しこう」である。

 

でも、ときどき「せこう」と読む人や集団がいることも確かで、そのときどきに議論を喚起する。

 

「せこう」は「施工」ではないのか?

 

そんな風に思っていたが、業界によっては「施行」を「せこう」ということもあるらしい。

 

もう一つ。

 

「待ち針」、「縫い針」

 

これをどう読むか。

 

完全に地方によって違うようである。

 

ときどきどの発音が正しいのかというような論争になり辟易とする。

 

自分は生まれも育ちも東京23区西側である。下町訛りすらない。

 

そこで地方出身者にいわゆる「東京弁」について講釈されるのは甚だ心外である。

 

それは、自分が関西の言葉を偉そうに語ることで大阪の方々が心外に思うことと同じである。

 

そんなわけで、発音や読み方でもめるような時は全部英単語にして話すようにしている。「待ち針」なら「dress pin」、「縫い針」なら「sewing needle」である。

 

もめる要素は何もない。何か言われたら英和辞典を指し示せば終わりである。

 

さて。やたらと続いたイベント事も過ぎ去ってやっとゆっくり本が読める。

 

ウィリアム・H・マクニール著「世界史(上)」を読了。

 

上巻は人類の起源から1500年代まで。

 

全体として流れを重視し意識した記述スタイルをとっており、細かい人名や地名はあまり出てこない。人の文化がどのような流れで成立して、どんな影響で広がったのかといったようなことがストーリー形式で書かれている。

 

これを基盤というかコアにして、あとは細かい知識をくっつけていくスタイルにすると、体系だって歴史の知識を身につけることができるということなのだろう。

 

いわゆる丸暗記科目と揶揄されたり、誤解される分野の正しい勉強法の一端を提示しているという意味では素晴らしい本である。